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丹野めぐみ略歴

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丹野めぐみ

洗足学園大学付属中学校音楽コース、同高等学校音楽科ピアノ専攻卒。ピアノを三瓶弥生氏に、ビオラを伊藤正氏に、和声を篠原真氏に師事。1997年東京藝術大学楽理科に入学。入学間もないころ、ドイツ・リートの巨匠エリー・アメリング氏のコーチを見学する機会に恵まれ、歌曲伴奏(主にドイツ・リート)を本格的に志すようになる。ピアノを関孝弘氏に師事。それと平行して民族音楽学、とくにアジアの音楽(ガムラン、シタール、雅楽、三味線など)に見識を深めることで「クラシック音楽」に対する自分のスタンスを確立していく。1999年故小島芳子氏との出会いにより、今までの音楽観に決定的な方向を与えることになり、「フォルテピアノ」の世界へ没頭することになる。2001年土田英三郎氏指導のもと学士卒業。

2001年から2007年の6年間、デン・ハーグ王立音楽院古楽科フォルテピアノ専攻として在籍し、バルト・ファン・オールト氏指導のもと修士卒業。またこの間オランダの巨匠スタンリー・ホッホランド氏に3年間師事し、徹底した楽器奏法を習得し演奏解釈を深める。また2011年よりウィーンにてサリー・サージェント氏に定期的なレッスンを受け奏法及び音楽史、音楽美学への見識を深めている。

2009年オランダ・アムステルダムで行われた国際古楽室内楽コンクール「ファン・ヴァッサナール・コンクール」にて優勝。(アントニオ・ピリコーネ氏とのフォルテピアノ・デュエット「テンポ・ルバート」)また2011年には「テンポ・ルバート」としてイギリス・フィンチコックス・ミュージアムより「クレメンティ・アワード」をピアノ・デュエットとしては初めて授与される。また2011年夏オランダ・ユトレヒト国際古楽音楽祭の「メイン・プログラム」として招聘される。

ソロ・ピアニストとして、2011年アメリカ・コーネル大学で行われた「ヴェストフィールド・フォルテピアノ・コンペティション」にてセミ・ファイナリストとして選出され高い評価を受けたほか、2007年ベルギー・ブリュージュで行われた「国際古楽コンクールフォルテピアノ部門」セミ・ファイナリスト及び入賞、2008年イギリス・ケントにておこなわれた「ジョン・ケール・アワード」にて最優秀伴奏賞受賞。

オランダを中心に活躍する「テンポ・ルバート」は、2009年10月にオランダのメジャーなテレビ音楽番組Vrije Geluidenに取り上げられ、Nederland1で数回放映された。(youtubeにて視聴可)また優勝後はオランダのクラシック専用ラジオRadio4に決勝時の演奏が取り上げられ話題となる。またイタリアのRadio Tre Suiteにも放送される。2010年10月、音楽の殿堂「アムステルダム・コンセルトへボウ」にてラジオ公開録音を経て、オランダ・ベルギーでの優勝記念ツアー14回公演も成功を収めた。

また近年はオペラシーンでの出演も数多く、「バロック・オペラ・アムステルダム」のピアニストとして、「フィガロの結婚」オランダ・ツアーに同行し、2011年春もパリの「ペニッシュ・オペラ」との公演にも抜擢されグリュックのオペラを演奏し好評を博す。

国際古楽音楽祭にも多く出演し、2003年から2007年までの毎年、計6公演をオランダ・ユトレヒト国際古楽音楽祭フリンジシリーズにて招待を受け演奏。2004年にはスペイン・バルセロナ国際古楽音楽祭フリンジシリーズに招待され演奏し好評を博す。

日本では北とぴあ国際古楽音楽祭参加公演に2年連続抜擢され、2007年エリザベス・ドビン氏(ソプラノ)と、2008年アントニオ・ピリコーネ氏(フォルテピアノ)との演奏は絶賛された。

東京芸術大学在学中より、世界各国の音楽シーンで活動しているが、その主なものとして、

1999年
・北京中央音楽院交流演奏会
2000年
・ベルギーにてフォルテピアノ・マスタークラス受講(マルコム・ビルソン氏、バルト・ファン・オールト氏)
2002年
・ドイツ・デトモルト音楽大学交流演奏会
2003年
・イタリア・ヴィラ・メディチにてマスター・クラス受講(マルコム・ビルソン氏)
2005年
・デン・ハーグ王立音楽院の助成を得て、アメリカ・コーネル大学にて研鑽を積む(マルコム・ビルソン氏、デーヴィット・ブライトマン氏、アンドリュー・ウィリス氏)
2006年
・寺神戸亮氏指揮によるモーツァルト・ピアノ・コンチェルトのソリストに抜擢され、オランダ・ライデン大学にて演奏
・パリ・ラトヴィア大使館にて演奏(バイバ・バルトケヴィッチャ氏(ソプラノ))
・オランダ・ユトレヒトの「フレーデンブルグ」にてピアノ・カルテットを演奏
2007年
・オランダ・ハーグにて「ムジカ・アンティカ」のシリーズに、ピアノ・カルテットで出演
2008年
・オランダの名門De Nederlandse opera や「バロック・オペラ・アムステルダム」にて研鑽を積む。
・ドイツ・ハノーファー音楽大学にてツヴィー・メニケー氏のレッスンを受講
・横浜みなとみらいホールにて演奏(「テンポ・ルバート・フォルテピアノ・デュエット」)
2009年
・横浜みなとみらいホールにて演奏(ホセッチュ・オブレゴン氏(チェロ))
・洗足学園高等学校にてフォルテピアノのレクチャーを開催
・「フルムーン・ビール」主催のもと、東京オペラシティ・リサイタルホールにて演奏(ホセッチュ・オブレゴン氏(チェロ))
・イギリス・ノーウィッチにてソロ・リサイタル
・東京オペラシティ・近江楽堂にて演奏(「テンポ・ルバート・フォルテピアノ・デュエット」)
2010年
・ドイツ・カールスルーエ音楽大学において行われた「ヘンデル・アカデミー」に特待奨学生として参加(ヴォルフガング・ブルンナー氏)
・近江楽堂、横浜みなとみらいホールにて三浦英治氏(バス・バリトン)と出演
・タヴェルナ・グスタヴィーノ主催のもと横浜みなとみらいホールにて演奏(「テンポ・ルバート・フォルテピアノ・デュエット」国際古楽コンクール優勝記念)
・オランダ・コンセルトへボウにてライブ録音に参加(「テンポ・ルバート・フォルテピアノ・デュエット」)
・「テンポ・ルバート」優勝記念コンサート(12回)にてオランダ・ベルギーを演奏旅行
・イギリスの「クレメンティ・アワード」候補生として「フィンチコックス」にて研鑽 ・「バロック・オペラ・アムステルダム」のコレペティターおよびピアニストとして「フィガロの結婚」四公演に参加
2011年
・アコール・ヴィヴレ・コンサートに出演(ベートーヴェン・プログラム)
・パリにて「ペニッシュ・オペラ」のピアニストとしてツアーに同行。フォンテーヌブローでのプリミエにて演奏
・「テンポ・ルバート」優勝記念コンサートがオランダのロッテルダムとデン・ボッシュにて行われる。
・デン・ハーグ市立図書館にて「テンポ・ルバート」公演
・復興支援コンサート第一弾「タンノメグミとまほうのぴあの」シリーズ開始
2012年
・「バロック・オペラ・アムステルダム」のコレペティター及びピアニストとしてオランダ全四公演に参加
・復興支援コンサート第二回目(3月)
・復興支援コンサート第三回目(5月)

2003年より、1815年ルイ・デュルケン・モデルのフォルテピアノを愛用。

2009年より全日本ピアノ指導者協会正会員として後進の指導にもあたっている。