フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

Du meine Seele

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   さてさて、今日は芸代時代の同級生(メゾ・ソプラノ)の伴奏をしてきました! 8年ぶりほどのブランクがあったのにもかかわらず、その人の癖とか、息継ぎの感じとか、やっぱり覚えているもんですねえ。自分でもびっくり。そして改めてドイツ・リート(ドイツ語による歌曲)の奥深さを再発見です!
  シューマンの「Widmung (君にささぐ)」のメロディーラインは本当に見事なまでに完璧で、しかも親しみやすいし、中間部から再現部へのもっていきかた、しかもあのritard. 私の一番すきな部分で、ついつい感情はいっちゃいます!それとは対照的なブラームス「Die Mainacht (5月の夜)」は、8小節単位でどんどんすごい深みへと展開されて、歌のラインと伴奏部が本当にがっつりとよくからんでいる。最後の歌詞「熱い涙が頬をつたう」という場面にくると、何回弾いても鳥肌がたちます。シューマンの過激な「Love Love!」というのもいいのだけど、ブラームスの「孤独」からうまれる「愛」というものへの、比類なき憧憬。自分の置かれている心理状態によって随分と見え方が違ってくるドイツ詩。たまりませんねええ~~
 私はやっぱり昔から「うた」が一番の楽器だと思っています。だからそれにかかわれる伴奏、ことにドイツ・リートの伴奏はやっぱり一番好きです。ドイチュ氏がお書きになった「伴奏の芸術」という本の序文に目を通しても、「これは自分にあてはまるぞ!」という感じで、昔から誰かと何かをつくることが好きでした。しばらくの間こういう気持ちを忘れていたけど、自分の資質はこの方向よね?と自問自答しつつ、ちょっと寝てみます。明日はまたちょこまかといろいろと行かなければなりませんが、ついに北京も熱くなってきたので疲れていられません!ちょっと興奮気味・・

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