フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

近況

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 大変ご無沙汰してしまっております。スミマセン。。毎日書きたいことが山のようにあるのですけど、たまりすぎちゃってどこから書いていいのやら。。。
 最近の私は、ちょっとまた音楽とは違うお仕事をやらせていただきながら、いろいろな方にめぐり合い、日本のすばらしいところを日々発見しては感動している毎日を、おかげさまで過ごさせていただいております。日本人の心をつくしたお仕事の仕方、キメ細やかな対応の裏で、どれだけ皆が苦労をして働いているのか、想像を絶する世界です。そしてそういう世界にずっと生きていなかったので、私にとってはとても新鮮で日々が楽しいし、いかに変わった人種の人たちといつもいて、ガヤガヤとやってきたのか、よくわかりました。どっちがいいとかではなくって、やっぱり私の音楽観は、たくさんの方に伝えていきたい、人間として普遍的なものを大事に音楽に盛り込んでいきたいので、今回のお仕事はいろいろな意味でやはりとても大切な時間だと思っております。その合間には福島章先生のお書きになったベートーヴェンの本を読み、漱石とベートーヴェンの類似点を取り上げていらっしゃったので、なるほど!とまたうれしくなりました。どうりで私は小さい時から漱石が好きなわけだ。。斬新な切り口でベートーヴェンの内面に迫っていて、すばらしい本です!
 それと最近読んだなかでは、よしもとばなな先生の「彼女について」―今までも8割以上よしもと作品を読んできましたが、今回ほど心が忙しく感動したり、軽くなったり重くなったりしたことはありません。いままではいつもほんわかとあったかくなるような感じ(私にとっては)だったのですが、今回は読んだあともいろいろと考えちゃいました。ばなな先生の新境地もすごいのですけど、ひとりの人間が進化していく過程―「キッチン」からこの作品までの流れを考えると、これもまたすごい興味深いというか、一貫して伝えたいものがはっきりしているのですけど、それがどんどん緻密になってますます人の心を動かして、さらに深く深くなっていく。。やはり魂のもちようで、人はどんどん向上していくのだなと、私自身もそうありたいなと、そんなことをふと考えつつ、今日もまた中国語をききつつ、就寝しまーす!

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