フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

オランダ・ドイツ旅行記 其の三

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    Den Haag spring_R.jpg   

 はてさて、そろそろ帰国から一週間。身体が馴染んでもいいかなとは思うのだけど、オランダより寒いからか、どうしてもイマイチ調子にのれない。。そんななかで今日はリセットの日。ちゃんと料理して、ちゃんとキレイにして、少しペースをつかんできたような。
  ドイツで思ったこと―ドイツ人のおばあちゃんと二人で暮らした一週間は、ドイツ語に苦労したけれど、ドイツのもつ奥深さに触れることができてとても有意義でした。特に思ったのは「静けさ」について。京都のお寺のなかのひんやりした静けさとも、オランダの夜のはりつめた静けさともまた違う。。。今だって日本と比べれば本当に静かなのに、昔はもっと音がなかったわけだから、ドイツのこの静けさの中から、偉大な音楽家たちがうまれ、偉大なる哲学者が生まれたという事実を、夜中にひっそりと想いめぐらせることができたのは、私がこれから音楽をやっていく上でとても重要な礎になっていくのかも。いろいろなものが溢れているとかえっていろいろ見えなくなる。あまりにもシンプルな生活のなかで、ちょっと耳を澄ますと、おそろしいほど静かで、そうなると自分に問いかけたり、内観したり、自ずとしちゃうもんな。。その土地土地の自然と、人間の暮らし、思想は目に見えないけど、今更ながら、すごくすごく結びついているんだ!と、発見したのであります。
  
  ハーグを去る前もだれが植えたわけでもないだろうに、クロッカスがぶわーっと咲き乱れて、本当に毎年ながら不思議。アムステルダムも都会なのに、大きな鳥、(名前は?)が堂々と、私を怖がることもなく歩いていく。。。自称都会っこ?の私はそういうちょっとしたことに随分ドキドキして、同時に随分励まされたのであります。。

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