今日の練習日記^_^
堀江さんの曲、「日記のような小曲集」が、やっと、自分の血となり肉となってくれるように、寄り添ってくれるようになってきた。やれやれ一安心。しかし最大の山場は「ページ10」である。終曲につながる、大事な局面。それをト長調とニ長調という一見心明るい調性で描かれているが、とんでもない!これは過ぎし日の美しい思い出、そしてそれはもう遡ることのできない、人生で一度しか現われない瞬間だと悟る。でもそう悟るのは、物語が終わったあと。そのワルツにいるときには、ただただ胸が締め付けられるー
私にとってはあの日、確か2013年だったか、ブリュッヘン指揮の18世紀オーケストラ日本最終公演で、皆が息を詰めて、一音一音噛み締めた、アンコールの、あのシュトラウスのワルツ。ただただ涙が溢れる、優雅で気品があって、でも二度と会えない音。お客さん、最後だけど、悲しまないでね、というメッセージを湛えてただただ音の波間に音楽の素晴らしさ、尊さを運んできた調べ。あの経験が、やっと少しずつ音になってきた。
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