フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

明治大学

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 昨日に引き続きショスタコーヴィチの「二人でお茶を」がぐるぐると頭の中をめぐりながら、超モダンな明治大学へ到着。ああ、ここがうちのおじいちゃんが山形から出てきて、ここにきてたのか。。と不思議な気持ちになったり。それと、なんで私はショスタコが好きなんだろうと思って、考えた末に、「ピアノ」という楽器は一度弾いたら音が減衰するけど、他の楽器は膨らませることができる。それを本当にいいところにちりばめていくショスタコ。中でも弦楽器や、木管の音は、オーケストラ・パートをピアノで弾く時にはなんとなく真似て(真似るように努力して)音色をだせるけど、金管楽器になるともう次元が違う気がする。だから、私は金管楽器を、「自分にないもの」としてこよなく愛するんだと思う。聴いていて神々しく、そしてまた艶やかに豹変するすばらしい楽器たち。そしてそれを自分のイディオムとして完璧に昇華させたショスタコ。
   
 やっと目の前で茂木先生を見ることができた感動。それも最初っから衝撃的な感じではなく、じわじわと先生のお持ちになる特有のワールドに引き込まれてしまう感じの、穏やかな、かつ生き生きとした波動が心地よく響いていく感じ。タイトルは「哲学と脳科学の対話」というもの。科学の限界を問題提起として取り上げ、「人間の問題」をもはや「確率」では表せないことを力説され、「ごく当たり前だとおもってきていること」に対して、いかに挑戦していくか、「意識」の問題、「クオリア(感覚質)」という謎を解明していくこと、「これ以上エキサイティングなことはない!」と熱く熱く語っておられました。それはそれはあっという間の1時間半で、私の中の今向き合わなければいけない問題、それを解く鍵をたくさんいただきました。そしてやっぱり「熱く」語れる、好きな事をとことんやる、そういうものに人は自然とひきつけられ、パワーをもらうんだなと。今こそ、私たち個人個人が心に「熱く」思っていることを世界に発信していく「革命」を起こす時だと自覚しました。

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