フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

ベートーヴェンのウイット

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 はてさて、今日は曇り雨のなか、昨日フォルテピアノ練習の目白スタジオで運良くお会いできた時の人、クリスチャン・べザイデンハウト(彼の名前の発音は、とても難しい。。)さんからご招待いただいたN響の横浜公演に行ってまいりました。音楽を生で聴くのって本当に快感!日常からかけ離れた世界へ導かれて至福の時を味わいました。
 指揮のホグウッド氏の弾む身体性に注目すると、まあいろいろなことが見えました。彼の手からつむぎだされる自由自在な音楽が、クリスのピアノとうまく絡まった4番。モダンのピアノからはなかなか聴こえないような「ベートーヴェン用」の丸い丸い音のタッチや、転調したときになんともいえない幽玄なウツロイを醸しだしてくれるのは、やはりクリスがいろいろな鍵盤を知っていたり、歴史的に裏付けられたたくさんのことをちゃんと自分の言語で噛み砕いているからなんだろうなと。。
 そしてN響の交響曲7番。特に、3楽章!あ~あの第二楽章から第三楽章へ移るときの、なんともいえない微妙な間がまたよかった!壮大な世界を見せ付けられたあと、あの、ユーモアたっぷりの3楽章、管楽器の使い方のうまさ!なんて人間的でありながら神々しいのでしょう!昨日、ちょうど注文した「ベートーヴェンの手紙」が届いたとこなので、そのなぞをもうちょっと自分なりに追いかけてみようかなという土曜の夜です。

 

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