8月も今日で終わり!あっという間の夏休み(あんまり休んだ記憶はないけども)でしたが、いかがお過ごしでしょうか?
私はオランダ・ベルギーでばっりちと体調管理をしていたせいなのか、夜中のヨガを最近バリバリとやっていて、これをやるとまあ身体は軽いし、寝つきはいいしで、この暑さを良い感じで耐えております!
アントニオ氏の来日ももうちょっとだし、今回もさっそく「演奏会前の!」書き始めようと思いました!今日でちょうど一週間きったので、一曲ずつ、思い出も含め、かこうかなと。。
今回の演奏会の第一曲目は、モーツァルトの「魔笛」の序曲をのちにリームさんという作曲家が、あまりに当時この「魔笛」が流行ったために、この序曲を連弾用にしよう!と1807年に編曲したものです!オランダの王立図書館をみると、ほかの作曲家もこの作品を4手用に改めたりしていることから、この作品、そして「連弾」というジャンルが19世紀初頭のヨーロッパでいかに流行っていたかがわかります。
そもそもこの「序曲」というものは、これから始まるオペラのすべてのエッセンスをググッと凝縮して、今いる私達の現実から離れて、その作品の中へスッとはいっていけるように、私達を別世界に誘ってくれるために置かれているものなので、当然そのオペラ全体のいいたいこと、訴えたいことなんかが、「序曲」という短い時間に詰め込まれているわけなのです。
オーケストラのために書かれたものを「連弾用」に改めたわけだから、当然に、アントニオ氏と私はこの4つの手で、なるべくオケに近い音色を常にださなければならず(例えばアントニオ氏の左がバスーンだったり、私の右手がフルートだったり)それは物理的には不可能でも、なるべく音色をそれに近い物にするという作業が求められているわけです!
「魔笛」ファンの方も多いので、詳しい説明はおいておいて、この作品は、モーツァルトの最晩年の1791年3月ころから書き始められました。モーツァルトが1784年より入会していた秘密結社「フリーメーソン」の影響を色濃く反映しています。最初の出だし、変ホ長調の導入を3回繰り返すのもこの秘密結社の秘儀だったりとか、まあいろいろなことがいわれているわけですが、作品全体は「自由」「平等」「博愛」を理念に、モーツァルトの最最期に相応しい壮大なスケールで描かれており、今も世界中で上演されている大人気演目のうちのひとつです。
明日はイタリアン・コンポーザー!について!