フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

August 2010Archives

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  8月も今日で終わり!あっという間の夏休み(あんまり休んだ記憶はないけども)でしたが、いかがお過ごしでしょうか?
 私はオランダ・ベルギーでばっりちと体調管理をしていたせいなのか、夜中のヨガを最近バリバリとやっていて、これをやるとまあ身体は軽いし、寝つきはいいしで、この暑さを良い感じで耐えております!

 アントニオ氏の来日ももうちょっとだし、今回もさっそく「演奏会前の!」書き始めようと思いました!今日でちょうど一週間きったので、一曲ずつ、思い出も含め、かこうかなと。。

 今回の演奏会の第一曲目は、モーツァルトの「魔笛」の序曲をのちにリームさんという作曲家が、あまりに当時この「魔笛」が流行ったために、この序曲を連弾用にしよう!と1807年に編曲したものです!オランダの王立図書館をみると、ほかの作曲家もこの作品を4手用に改めたりしていることから、この作品、そして「連弾」というジャンルが19世紀初頭のヨーロッパでいかに流行っていたかがわかります。

 そもそもこの「序曲」というものは、これから始まるオペラのすべてのエッセンスをググッと凝縮して、今いる私達の現実から離れて、その作品の中へスッとはいっていけるように、私達を別世界に誘ってくれるために置かれているものなので、当然そのオペラ全体のいいたいこと、訴えたいことなんかが、「序曲」という短い時間に詰め込まれているわけなのです。

 オーケストラのために書かれたものを「連弾用」に改めたわけだから、当然に、アントニオ氏と私はこの4つの手で、なるべくオケに近い音色を常にださなければならず(例えばアントニオ氏の左がバスーンだったり、私の右手がフルートだったり)それは物理的には不可能でも、なるべく音色をそれに近い物にするという作業が求められているわけです!

 「魔笛」ファンの方も多いので、詳しい説明はおいておいて、この作品は、モーツァルトの最晩年の1791年3月ころから書き始められました。モーツァルトが1784年より入会していた秘密結社「フリーメーソン」の影響を色濃く反映しています。最初の出だし、変ホ長調の導入を3回繰り返すのもこの秘密結社の秘儀だったりとか、まあいろいろなことがいわれているわけですが、作品全体は「自由」「平等」「博愛」を理念に、モーツァルトの最最期に相応しい壮大なスケールで描かれており、今も世界中で上演されている大人気演目のうちのひとつです。

 明日はイタリアン・コンポーザー!について!

 

やっと帰国しました!

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テンポルバート チラシ2010年9月7日_R.jpg

 残暑お見舞い申し上げます!本当に暑い日が続きますが、私は先週末にオランダより帰ってきて、あっちではたまーに湯たんぽをして寝ていたりしたので、温度差にびっくり!一週間経ち身体も大分慣れてきたようです!

 土曜の昼下がり、ゆっくりもできず、相変わらずバタバタとしていますが、9月7日、テンポ・ルバートでのコンサートをしますので、ご案内させていただきます!

 これは京橋にあるイタリアン・レストラン「グスタヴィーノ」さんの温かいご支援により、昨年アムステルダム行われた国際室内楽コンクール優勝を記念して、イタリアの美食家をとりこにしているシャンパンよりおいしい発泡性ワイン「ベッラヴィスタ・フランチャコルタ」をご提供いただきます。(チケット価格に含まれています)このような機会は滅多にないので、ぜひお時間があればいらしていただければと思います。

 曲目は

 モーツァルト-リーム編曲 「魔笛」序曲

 ラウッツィーニ 4手のためのソナタ ニ長調

 ベートーヴェン ヴァルトシュタイン伯爵のテーマによる8つの変奏曲

 モーツァルト 4手のためのピアノ・ソナタ ハ長調 KV521

 アルブレヒツベルガー 4手のためのプレリュードとフーガ

 クレメンティ 4手のためのソナタ ハ長調 作品6-1 

 チケットのご案内はinfo@megumitanno.net で承りますので、お気軽にお申し付けください!

  今回の2ヶ月もまあいろいろありましたが、精神的にふっきれて新たな自分でチャレンジしていこうとおもっています!その体験記はまた後ほど書きます!