フォルテピアノ奏者 丹野めぐみ BLOG。東京芸術大学音楽学部楽理科卒業後、オランダ初めヨーロッパ各地にて研鑽を積み、同地にて活躍。現在オランダでもっとも権威ある「De Nederlandse Opera」のメンバーとして参加、また「Amsterdam Barok Opera」にて活動の場を広げるとともに、ヨーロッパを中心に、室内楽とドイツリートの分野で精力的な活動を行なっている。

読書の意義

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 最近がんばって、本とか新聞とか読むようにしてみてます。それはそれで時間は取るし、目は疲れるしなんだけど、練習をしている際とか、お風呂に入っているときとか、ふと、「ああそうか。こういうことか」と納得することもあり、昔から納得しないとピアノにも立ち向かえない性分ゆえ、ある程度の見当をつけて(毎日のターゲットともいうべきか)練習に励むと心なしかいいような気がしています。

 昨日はイケメンサッカー選手がNHKにでていて、やっぱりなとおもっていたけど、やはり彼は本が好きということがわかり納得。話し方や人柄からにじみ出る品性は、そのプレーからもキャプテンに相応しく、好感がもてますね。どんな本でも読むし、本から学ぶのが好き!とおっしゃっていました。世界に通じる人間特有の目をもってらして、素敵。

 最近した、マッタリ系の読書は、2月にずっとパリでのオペラ・リハーサルの時、キャストも舞台さんも全員フランス人で、ほんのちょこっとしか言葉を理解できない私は結構ひとりでちょこちょこ歩いたり。。その中でも渋谷にもありますが「カフェ・ドゥ・マゴ」の本店で、じっくりと大好きなよしもとばななさんの「サウスポイント」を読めたのは至福の時でした。時をおいて、一冊丸ごともう一回読むというのは、また前回とは違った感じ方もできて、自分の人生も周りの方の人生も、どんどん流れていっているなという不思議な感覚になります。

 パリでの仕事先は、実は船!で、これはこれで面白い体験でした。毎日運河に浮ぶ船に乗り込んで、フランス人のやりとりを、わからないながら、がんばって追いかけてました。私の仕事は「歌のシェフ」(フランスではこう呼ぶらしい)、俗に言う「コレペティ」さんですが、これはやはりテンポとか、場面転換、歌詞の抑揚や内容など、自分が奏でる一音一音が歌い手さんの心をつかんで、表現してもらえるように刺激していかなくっちゃ!とおもってやるわけだから、集中力もいるし、大変やりがいのある仕事でした。本番は場所を移して、フォンテーヌブローのお城のヨコにある劇場でしたが、歴史ある素敵な劇場での満員御礼で、感謝をして弾くことができました。ああいう大勢のお客様の前で、聴こえるか聴こえないかのピアニッシモを弾くのって、すごく快感!

 

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