今日は目白第二回目の練習で、その道すがら、吉田秀和さんの「永遠の故郷」夕映に目を通していました。その一節に詩人ハイネは思ったとおりいわなくって、逆の言い方をするのが彼の詩法だったと書いてあって、それを「Romantische Ironie」と呼ぶと書いてあったので、これは音楽を見る時に使えそう!と。シューマンの音楽は確かにこの詩人と相まってちょっと裏をかかれたり、深みにはまってでてこられず。。なんてことがあるんだけど、クララの音楽は本当に直球でくるというか、あの目の力そのもの、まっすぐに力強く飛んでくる音だなと今日、ふと練習してて思いました。
音楽を言葉で綴るという作業は、本当に難しいのだけど、吉田秀和さんの文章はさくさくっと胸の中に入ってきて、あとからどんどんと膨らんで、もっと読みたくなる感じ。膨大な幅広い知識と、それから音楽に対する深い愛情がそうさせるんだなきっと。
Comment